今回は、このシリーズで一番時間がかかった回です。
最初にミントC!Jメールで知り合った、れいなちゃん(仮名)という子の話をします。
23歳、横浜・関内のキャバクラ勤め。いわゆるキャバ嬢です。
初めて会うまで21日。その3週間、私は一度も彼女を口説きませんでした。
……で、これを書くと必ず言われるんですよ。「キャバ嬢なんて金だろ」と。
分かります。私も昔はそう思ってました。
実際、店に通って落とそうとして100万溶かした知り合いもいます(落ちてません)。
でも、出会い系で会うキャバ嬢はまったく別の生き物です。
なぜなら、そこにいる彼女は「営業しなくていい状態」だから。
キャバ嬢を落とせないのは、あなたが客だからです。
客をやめれば、話はまるごと変わります。
例によって私は、40近い既婚のおじさんです。
キャバクラは苦手だし、シャンパンなんて一生入れたことがありません。
そんな私でも、「客にならない」という一点だけでこうなった、という話。
今回も再現できる手順として書いていきます。
なお以後、彼女のことは仮名で「れいなちゃん」と呼びます。

きっかけは、深夜4時の「店終わってからが暇すぎる」
出会ったのは、ミントC!Jメールの掲示板です。
Jメールは、PCMAXやハッピーメールと比べるとガツガツした空気が薄いサイトで、「今すぐ会いたい」系より「まったり話せる人」系の書き込みが多い。
20年級の老舗で、客層が落ち着いてるんですね。
私はいつも通り、寝る前に神奈川の板を眺めていました。深夜のことです。
そこにあったのが、これ。
「店終わってからが暇すぎる。この時間に起きてる人っています?」
れいな、23歳、横浜。投稿は2分前。
自己紹介欄には、たった2行。
「夜職です。しつこい人と、お店に来たがる人は無理です」
……普通は、この2行で9割の男が引き返します。
でも私は逆で、この2行があるから返信したんですよ。
だってこれ、「客としてじゃなく扱ってくれる人を探してます」って、はっきり書いてあるじゃないですか。

最初の一通は、逆張りの一行だけ
送ったメッセージは、これです。
「はじめまして。私、朝5時起きの仕事なので、たぶん生活リズム真逆ですね(笑) そっちが寝る頃に起きてます」
かわいいとも、会いたいとも、どこの店とも書かない。
自分の話を一行だけして終わり。
返信は、翌日の夕方に来ました。
「ほんとに真逆すぎて笑いました。朝5時とか私が寝る時間です」
そこから始まったのが、生活時間がすれ違ってる者同士の、変なやり取りです。
私が起きる頃に彼女が寝て、彼女が起きる頃に私が仕事してる。
だから返信は1日1〜2通。それが3週間続きました。
内容は、本当にどうでもいい話ばかりです。
コンビニの新作スイーツの話。ドラマの話。彼女が飼ってるハムスターの話。
10日目くらいに、仕事の話になりました。
私が返したのは、これだけ。
「大変そうだね。立ち仕事って足むくむでしょ」
……この返信が、たぶん全部でした。
後で聞いたら、「テンションも上がらないし説教もしてこない人、初めてだった」と。
キャバ嬢に効くのは、リアクションの薄さです。

2週目、試された
2週間が過ぎた頃、彼女からこう来ました。
「Tさんは、お店来ないんですか?」
……来ました。テストです。
これ、社交辞令じゃありません。本命かどうかを選別する質問です。
ここで「行こうかな」と言った瞬間、私は客になり、この関係は終わります。
私はこう返しました。
「行かないよ。行ったらお金払う関係になっちゃうし、そしたら今みたいに雑談できないでしょ」
既読になってから、返信まで40分空きました。
たぶん、けっこう考えたんだと思います。
LINEを交換したのは、その翌日。出会って15日目でした。
初対面は、平日の午後2時。彼女は起きたばかり
会う約束が決まったのは、それからさらに6日後。
指定したのは平日の午後2時、関内のカフェです。
夜じゃない。飲みでもない。キャバ嬢にとっての「朝」に会う——これが今回の全部です。
夜に飲みに誘ったら、それは彼女の仕事と同じ時間・同じ形式になります。
どうしたって「営業」の顔が出てしまう。だから、日の高いうちに会う。
現れたれいなちゃんは、写真で見た店の子とは完全に別人でした。
髪は無造作にひとつ結び、ほぼすっぴん。ベージュのだぼっとしたパーカーにデニム、足元はサンダル。
第一声が「すみません、30分前に起きました」でした。
正直に言うと、店にいる彼女より、この方が100倍かわいかったです。
アイスラテを飲みながら、話したのは仕事の愚痴ばかり。
指名の数字に追われる話。誕生日イベントでシャンパンが入らなかった話。同伴で行きたくもない焼肉を食べる話。
そして、こう言われました。
「私、平日の昼間に外にいるの、めちゃくちゃ久しぶりです。いつも寝てるので」
90分で、私から切り上げました。「そろそろ支度あるでしょ」と言って。
こっちから終わらせる。このシリーズで毎回書いてますが、今回が一番効きました。
夜職の子は、男が粘るのを毎晩見てるので。
その日の夜、出勤前にLINEが来ました。
「これ営業じゃない」。
彼女が自分から言ったこの一言が、答え合わせでした。
2回目は、店終わりの深夜1時半。ラーメンです
2回目は、その9日後。
今度は彼女からの提案でした。「店終わりって、ごはん食べる人いなくて」と。
深夜1時半、関内の裏路地のラーメン屋で待ち合わせ。
現れた彼女は、店の格好のまま——巻いた髪が少し崩れて、黒いニット、化粧はしっかり。昼のパーカーの子とは別人です。
カウンターに並んで、彼女は替え玉までしてました。細いのに。
「お客さんの前でこんな食べ方できないですよ」と笑ってましたが、その笑い方が昼と同じだったので、あ、素だな、と思いました。

食べ終わって、店の外で、彼女がタバコに火をつけながら言いました。
23歳が言うには、重い言葉でした。
私は何も返さず、灰皿を彼女の方に寄せただけです。
ここで「俺がいるよ」なんて言ったら、その瞬間に101人目になる。
しばらく黙って、彼女がぽつりと言いました。
「……まだ、帰りたくないかも」
そして、その夜のこと
深夜2時半の関内は、看板が半分消えていて、思ったより静かでした。
私は「じゃあ、もうちょっと歩こうか」とだけ言って、駅とは逆の方向に足を向けました。
彼女は何も聞かずについてきました。

部屋に入ると、彼女は真っ先に髪をほどいて、化粧を落としに行きました。
「これ落とさないと無理なので」と言って。
戻ってきた彼女は、昼のカフェの子でした。
毎晩何十人にちやほやされている23歳が、化粧を落とした顔でこっちを見て、
「私、こっちの顔で会う人って、ほんとにいないんですよ」と言ったんです。
……続きは、例によってここには書きません(笑)
ひとつだけ言うと、21日かけたのは、遠回りじゃなくて最短ルートでした。
夜職の子は、口説かれるのに慣れすぎています。
だから口説かないことだけが、他の全員と違う行動になる。それだけの話です。
「深夜だけ」の関係になった、その後
あれから、れいなちゃんとは月1〜2回、店終わりの深夜だけ会う関係が続いています。
「今日ラーメン行けます?」というLINEが、深夜1時すぎに突然来る。それだけ。
だいたい本当にラーメンだけ食べて解散です。半分くらいは。
ルールは今も変わっていません。店には行かない。源氏名は聞かない。営業LINEには返さない。
一度だけ、店の一斉送信っぽい「今日出勤してます💕」が来たことがあって、既読スルーしました。
そうしたら数時間後に「ごめん、間違えて送った」と来ました。……本当かどうかは知りません(笑)

この前「なんで私なんですか」と聞かれたので、正直に「客じゃないからじゃない?」と答えました。
そうしたら「それ自分で言うのダサいですよ」と笑われました。ぐうの音も出ません。
この体験から言えること(失敗も含めて)
いい話だけだと嘘になるので、裏側を書きます。
れいなちゃんと同じ時期に、実は3人とやり取りしていました。
1人は、いわゆる本物の営業でした。数通のやり取りの後に「私のお店来てくださいよ〜」と店名とシステム表を送ってきた。夜職の子が出会い系で客を集めるのは、普通にあります。
もう1人は、3通目で「ちょっとお金に困ってて」。これは即ブロックです。
最後の1人は、普通に会話が続かず自然消滅。
つまり4人やり取りして、会えたのは1人。
打率2割5分。しかも夜職ジャンルは、営業と業者の混入率がほかより明らかに高い。
見分け方は簡単で、向こうから店名を出してきた時点で営業です。本物は、こっちが聞いても店名を言いません。
そのうえで、れいなちゃんの件で効いたのはこの3つです。
- 「お店に来たがる人は無理」と書いてある子を、むしろ狙う(客扱いされたくない、と自分から宣言している)
- 職業を明かされた時、リアクションを薄くする(喜んでも説教してもアウト。「立ち仕事大変だね」くらいがちょうどいい)
- 会うのは平日の昼。夜に飲みに誘わない(夜のデートは彼女の“仕事”と同じ形式になってしまう)
そして最大のポイントは、3週間、一度も会おうと言わなかったことです。
毎晩「会いたい」と言われ続けてる相手に、同じことを言って勝てるわけがないんですよ。
まとめ:れいなちゃんと会えたのは、Jメールだったから
最後に、なぜミントC!Jメールだったのか。
正直、会員数だけならPCMAXやハッピーメールの方が上です。それは前の記事でも書いた通り。
でも今回に限っては、Jメールじゃなかったら無理だったと思っています。
理由は、Jメールがガツガツしていない老舗だからです。
「今すぐ」「即」が飛び交うサイトだと、3週間もダラダラ雑談する関係が、そもそも成立しない。お互い他の相手に流れて終わります。
Jメールの掲示板には、まったり話し相手を探してる書き込みがちゃんと残ってる。
じっくり型の人には、じっくり型のサイトがある。これに尽きます。
20年級の老舗が今も潰れずに回ってるのは、そういう需要が確実にあるからなんでしょうね。
登録は無料なので、まずは深夜の掲示板を覗いてみてください。
「こんな時間に、こんな子が書き込んでるのか」と、たぶん驚きます。
あなたの街にも、毎晩100人に好きと言われて、家では誰からも連絡が来ない子が、きっといます。

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