今回の話は、このシリーズで一番「時間帯」がものを言った回です。
最初にワクワクメールで知り合った、なつきちゃん(仮名)という子の話をします。
26歳の看護師さんで、横浜の総合病院で病棟勤務。夜勤あり。
初めて会うまで14日。“そういう関係”になったのは、2回目に会った夜でした。
前回の保育士あやちゃんの体験談で、「看護師・保育士・介護士は出会い系の常連職」と書きました。
そうしたら「じゃあ看護師の話は?」という感想をいくつかもらったので、今回はそれです。
ただ、先に言っておきます。
看護師さんは、口説くのが難しいんじゃない。予定が合わないのが難しい。
日勤・遅番・夜勤が不規則に回るので、「今週末どう?」が通じません。
逆に言うと、そこさえ攻略すれば、ライバルが勝手に脱落していくジャンルでもあります。
例によって私は、40近い既婚のおじさんです。
顔は普通、話も普通。ナンパは一生できない側の人間です。
そんな私でも、時間帯を合わせに行っただけでこうなった、という話。
今回も再現できる手順として書いていきます。
なお以後、彼女のことは仮名で「なつきちゃん」と呼びます。

きっかけは、深夜3時の「夜勤明け、朝ごはん」だった
その日は水曜。というか、正確には木曜の午前3時すぎ。
私は仕事のトラブル対応で変な時間に起きてしまい、二度寝もできず、ワクワクメールの掲示板(神奈川)をだらだら眺めていました。
そこにあったのが、この書き込みです。
「夜勤明け、ひとりで朝ごはん食べるのむなしい🥲 付き合ってくれる人いませんか」
なつき、26歳、横浜。投稿は4分前。
「今すぐ会いたい」でも「飲みたい」でもなく、朝ごはん。
この時間にこの内容を書ける人は、職業がかなり絞られます。
そして何より、深夜3時台の掲示板は、ライバルがほぼ寝ているんですよ。
昼間の書き込みに10人が群がる横で、この時間は2〜3人。競争率が段違いです。

プロフを見に行くと、写真は顔を隠した後ろ姿と、猫の写真が1枚。
26歳、横浜、仕事は「不規則です」、お酒は好き、趣味は寝ること。自己紹介文は5行くらいの素っ気ないもの。
「不規則です」という一言に、全部書いてある。
盛らないプロフほど中身が当たる、というのはこのシリーズで毎回言ってますが、今回もそうでした。
最初の一通は「私も朝ごはん派です」だけ
送ったメッセージは、これです。
「はじめまして。実は私も朝ごはんがいちばん好きな派です😊 夜勤明けだと、しょっぱいのと甘いの、どっち食べたくなります?」
会いたいとも、かわいいとも書かない。
相手の書き込みの内容だけに、まっすぐ乗る。これが一番返ってきます。
返信は8分後でした。深夜3時に、8分。
「わかってくれる人いた…! 絶対しょっぱい方です。夜勤明けの塩分は正義なので」
この一言で、この子とは合うなと思いました。
そこから明け方まで、朝ごはんの話だけで1時間くらいやり取りしてます。恋愛の話はゼロ。
翌日、仕事のことを聞いてみたら――
……出会い系をやっている人間からすると、これはほぼ答え合わせです。
不規則な勤務を責められた過去がある人は、「責めてこない相手」に驚くほど心を開きます。
だから私は、一度もこう言いませんでした。「いつ空いてる?」と。
代わりに聞いたのは、「次の夜勤明けはいつ?」です。

LINEを交換したのは5日目。会う約束が決まったのは、そこからさらに9日後です。
理由は単純で、シフトが合わなかったから。
抜粋するとサクサク進んで見えますが、実際は14日かかってます。
看護師さん相手に「今週末」を押し込もうとした時点で、たぶん終わってました。
初対面は、木曜の朝10時。モーニングです
待ち合わせは、彼女の夜勤明けに合わせた木曜の午前10時。
場所は横浜の、朝からやってる喫茶店にしました。
夜のバーでも、休日のランチでもない。朝のモーニング。
これ、狙ってやってます。
夜勤明けの朝は、相手の警戒心がいちばん低い時間帯なんですよ。
単純に眠くて、気を張る体力が残ってないんです。しかも明るい時間なので、相手も安心して出てこられる。
現れたなつきちゃんは、髪をゆるくまとめて、ほぼすっぴん。
第一声が「すみません、顔が完全に夜勤明けです」でした。いや、そこがいいんですけど。
ナースって聞くと華やかな想像をする人もいると思いますが、実物は徹夜明けの学生みたいな顔してました。それが逆に、この子は本物だなと。
トーストとゆで卵とコーヒーで、会計は2人で1,800円くらい。
話題はほとんど病院の愚痴です。ナースコールが鳴り止まない話、点滴の交換で走り回る話、夜中に急変があった日の話。
私は口を挟まず、ひたすら「うんうん」と聞きました。
解決策を出すな。感心しろ。おじさんが若い子に勝てる数少ない土俵は、ここだけです。
そして70分で、私から切り上げました。「そろそろ寝ないと体壊すよ」と言って。
盛り上がってる途中で、こっちから終わらせる。これは毎回やってる鉄板です。
家に帰り着いた頃、LINEが鳴りました。
「また愚痴聞いてください」。
これは実質、2回目のアポが取れてるのと同じです。
2回目は、休み前の夜。野毛の焼き鳥屋で
2回目は、その11日後。彼女の「明日休み」の夜を狙いました。
夜勤明けの朝が「警戒心ゼロ」なら、休み前夜は「開放感マックス」です。
翌日に何もない看護師さんは、こっちが引くくらい飲みます。
場所は野毛の、カウンター7席くらいの焼き鳥屋。
19時に現れたなつきちゃんは、この前と別人でした。髪を下ろして、紺のニット。ちゃんとメイクもしてる。
「前回すっぴんだったの、ずっと気にしてたんですけど」と言うので、
「あっちの方が好きだったよ」と返したら、黙ってレモンサワーを飲んでました。
……そこから、彼女の口が急に軽くなります。
給料の話。人手不足の話。同期がどんどん辞めていく話。
そして、患者さんが亡くなった日のこと。
私は何も言わず、彼女のグラスに氷を足しました。
こういう時に「大変だったね」と言うのは、たぶん間違いです。
重い話を、重く受け取らないでいてくれる人を、この子は探してた。
しばらくして、彼女がぽつりと言いました。
「彼氏はいらないんです。でも、ひとりの部屋に帰るのは、たまに無理な日がある」
カウンター席って、肩が触れる距離なんですよね。
その距離で言われたので、私は「うん」とだけ返しました。

そして、その夜のこと
22時半に店を出て、駅に向かって歩き出したところで、彼女が立ち止まりました。
「明日、休みなんです」
それ、店で3回聞きました。
でも、外の空気の中でもう一度言うのは、意味が違うんですよね。
私は「知ってる」と言って、手を取りました。
ふたりの歩く方向が、駅とは逆に変わりました。

部屋に入ると、彼女は靴を脱ぎながら「私、腕に注射の跡ついてるんですけど」と笑いました。
自分で刺したわけじゃなくて、練習で同期と刺し合うんだそうです。看護師の世界、こわい。
ずっと人の体に触れる仕事をしている人が、自分が触れられる側になった時に、あんなに固くなるとは思いませんでした。
……続きは、例によってここには書きません(笑)
ひとつだけ言うと、今回も、無理に押した場面は一度もなかったということです。
14日待ったのは我慢でも作戦でもなくて、単にシフトが合わなかっただけ。
でも結果的に、その14日が全部「信用」に変わってました。
「シフトが合った日だけ」の関係になった、その後
あれから、なつきちゃんとは月1〜2回、彼女のシフト次第で会う関係が続いています。
パターンは決まっていて、①夜勤明けの朝ごはんか、②休み前夜の焼き鳥のどちらか。
①で終わる日も普通にあります。というか、①はだいたい本当に朝ごはん食べて解散です。
LINEはこっちからほとんど送りません。
月の勤務表が出るタイミングで、向こうから「今月ここ空いてます」と送られてくる。それだけ。

この前、なんで私なんだろうと思って聞いてみたんです。
そうしたら「夜勤って言っても嫌な顔しない人、初めてだったので」と。
……たぶん、私が特別だったんじゃない。
みんなが「土日どう?」と聞いてる横で、私だけが「夜勤明けはいつ?」と聞いた。差はそれだけです。
この体験から言えること(失敗も含めて)
うまくいった話だけだと嘘くさいので、裏側も書きます。
なつきちゃんと並行して、実は3人とやり取りしていました。
1人は3通目で「別のサイトで話しませんか」と誘導してきた業者。1人は既読無視でフェードアウト。もう1人は会う約束までいったのに、前日に「急遽出勤になりました」でキャンセル——これも看護師さんでした。そのまま自然消滅です。
つまり4人やり取りして、会えたのは1人。
打率2割5分。それが普通です。ここを勘違いすると心が折れます。
そのうえで、今回効いたのはこの3つでした。
- 深夜1〜5時の掲示板を狙う(夜勤職しかいない上に、ライバルが寝ている)
- 「いつ空いてる?」ではなく「次の夜勤明けはいつ?」と聞く(不規則な勤務を前提にした聞き方をされると、それだけで信用される)
- 初回は夜勤明けの朝カフェで、短く切り上げる(相手の警戒心が一番低く、こちらも下心が薄く見える)
逆に、絶対にやってはいけないのが「土日どっちか空いてない?」です。
看護師さんの土日は、他の人と同じ土日じゃありません。この一言で「わかってない人」認定されます。
まとめ:なつきちゃんと会えたのは、ワクワクメールだったから
最後に、なぜワクワクメールだったのか。
理由は掲示板が深夜でも動いているから、これに尽きます。
会員数1,300万人。PCMAXやハッピーメールには一歩譲る数字ですが、ワクワクメールは掲示板の目的別カテゴリが細かくて、投稿が新しい順に流れてくるのが強い。
だから「4分前の書き込み」に、その場で返せる。
昼間の掲示板は激戦区です。でも深夜3時は、ほぼ無風。
同じアプリでも、開く時間を変えるだけで別のゲームになります。
登録は無料なので、まずは眠れない夜に掲示板を眺めてみてください。
「こんな時間に書き込んでる人、いるんだ」と、たぶん驚きます。
あなたの街にも、夜勤明けにひとりで朝ごはんを食べてる子が、きっといます。

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